「仕事が終わって帰宅したら疲れ果てて、勉強なんてとても無理……」
電験3種の取得を目指す社会人の多くが、こんな悩みを抱えているのではないでしょうか。
毎日残業で帰りは遅い。休日は家族との時間も大切にしたい。そんな中で、合格率10%の難関資格に挑戦するのは、正直かなりハードルが高く感じますよね。
でも安心してください。実際に私も、フルタイムで働きながら電験3種を取得しました。秘訣は「最初から全科目合格を狙わないこと」と「毎日コツコツ積み上げる仕組みを作ること」です。
この記事では、社会人が無理なく電験3種に合格するための具体的な勉強スケジュールを、実体験をもとに紹介します。読み終えると、1日のスケジュールの作り方から2年間の受験計画まで、すぐに実践できる内容が分かります。
- 社会人でも無理なく続けられる1日の勉強スケジュール
- 科目合格制度を使って2年で全科目取得するプラン
- モチベーションを維持して継続するためのコツ
社会人が電験3種に合格するのは難しい?まずは現実を知ろう
電験3種の難易度と合格率

電験3種の合格率は、例年10〜12%前後です。10人受験して1人しか受からない計算になります。
試験は「理論」「電力」「機械」「法規」の4科目。各科目60点以上が合格ラインで、すべての科目を突破して初めて資格取得となります。
必要な勉強時間の目安は約1,000時間と言われています。1日3時間勉強しても、約1年かかる計算です。
だからといって、諦める必要はまったくありません。正しい戦略を取れば、社会人でも十分に合格を目指せます。
社会人が直面する「時間の壁」とは
社会人が電験3種に挑む最大の壁は、やはり「勉強時間の確保」です。
仕事から帰ると疲れていて勉強できない。残業が続くと計画通りに進まない。休日はまとめて勉強しようとすると、他の用事が入ってしまう。
こうした状況で「毎日3〜4時間の勉強」を目標にしてしまうと、達成できない日が続き、挫折につながります。
大切なのは、無理のない時間設定と、継続できる仕組みを最初に作ることです。
一発全科目合格を狙わないことが合格への近道

結論から言います。社会人が電験3種に合格する最善の戦略は、一発全科目合格を狙わないことです。
「そんな方法でいいの?」と思うかもしれません。しかし、多くの受験者が「どうせ受けるなら全科目合格したい」という気持ちで勉強を始め、結果として中途半端になって不合格を繰り返しています。
科目合格制度を使って1〜2科目に集中することで、合格の確率は大幅に上がります。
科目合格制度とは?
電験3種には「科目合格制度」があります。4科目のうち合格した科目は、翌年以降3年間免除されます。
つまり、1回の試験で全科目合格しなくても、複数回の試験に分けて合格科目を積み上げていける仕組みです。
電気技術者試験センター(公式サイト)の公式制度であり、社会人が計画的に資格を取得するために活用できる強力な手段です。
- 4科目のうち合格した科目は翌年以降3年間免除
- 1回の試験で1〜2科目に集中できる
- 電気技術者試験センターの公式制度
1〜2科目に集中すると何が変わるのか
1回の試験で4科目すべてを勉強しようとすると、勉強量が膨大になります。一方、1科目に絞ると勉強範囲が明確になり、深く理解することができます。
実際に私が実感したことは以下の3点です。
- 勉強の優先順位が明確になり、迷いがなくなる
- 1科目分の内容を繰り返せるので定着率が上がる
- 「この試験で絶対に合格する」という集中力が高まる
限られた時間しかない社会人にとって、集中と選択が最も重要な戦略です。
おすすめの受験科目順序
| 順序 | 科目 | 理由 |
|---|---|---|
| 1番目 | 理論 | 他3科目の土台。最初に攻略すると全体の理解が深まる |
| 2番目 | 電力または機械 | 理論の知識が活きる。得意・不得意に合わせて選ぶ |
| 3番目 | 機械または電力 | 計算問題が多く範囲が広い。じっくり時間をかける |
| 4番目 | 法規 | 暗記要素が多い。試験直前期に集中して仕上げやすい |
理論を飛ばして機械や電力から始めると、基礎知識が不足して理解が進みにくくなります。
まずは理論からスタートするのが合格への近道です。
仕事をしながら実践した1日の勉強スケジュール

仕事と勉強を両立するために実践したのは、「朝・夜・スキマ」の3段階に分けたスケジュールです。
1日の合計は2〜4時間。毎日コンスタントに続けることで、着実に実力をつけることができました。
朝の1時間を最優先にした理由
朝の勉強時間は、1日の中で最も確保しやすい時間帯です。
夜は残業や急な予定で勉強できないことがありますが、朝は自分でコントロールできます。また、睡眠後の脳は記憶の整理が済んでいるため、集中力が高く勉強の効率も上がりやすいです。
具体的には、出勤前に1時間を確保しました。内容は「新しい内容のインプット」を中心に行い、問題演習よりも理解を深めることに集中しました。
朝の1時間を習慣化するだけで、1ヶ月で約20時間の勉強時間を確保できます。
夜の1〜2時間の使い方
仕事から帰宅後、夜は1〜2時間の勉強時間を設けました。
夜は脳が疲れているため、新しい内容のインプットよりも「復習と問題演習」に充てるのがおすすめです。朝にインプットした内容を夜に問題で確認することで、記憶の定着が深まります。
残業で帰りが遅くなった日は、無理に2時間確保しようとせず、30分の復習だけにとどめました。継続することが最優先です。
スキマ時間の積み上げが合否を分ける
朝・夜の勉強と同じくらい重要なのが、スキマ時間の活用です。
通勤電車の中、昼休み、ちょっとした待ち時間。これらを足すと、1日あたり30分〜1時間ほどのスキマ時間が生まれます。
私はスキマ時間に、スマホアプリや過去問の一問一答を活用しました。短い時間でも毎日続けることで、試験に出るポイントが自然と頭に入ってきます。
- 1日30分 × 365日 = 約180時間
- 朝・夜と合わせると年間で500〜700時間以上の勉強時間を確保できます。
年間スケジュールのイメージ(科目合格で2年計画)
試験は年2回|1回につき1科目に集中する
電験3種のCBT方式では、上期(5〜7月頃)と下期(10〜12月頃)の年2回受験できます。
この制度を最大限に活用するのが、2年合格プランです。1回の試験で1科目に集中し、2年間(4回の試験)で4科目すべてを取得します。
| 受験回 | 時期 | 対象科目 |
|---|---|---|
| 1回目 | 1年目 上期 | 理論 |
| 2回目 | 1年目 下期 | 電力(または機械) |
| 3回目 | 2年目 上期 | 機械(または電力) |
| 4回目 | 2年目 下期 | 法規 |
1年目(上期・下期):2科目を取得する
1年目の上期は「理論」に全力を注ぎます。電気理論の基礎をしっかり固めることが、2年目以降の土台になります。
下期は「電力」または「機械」を受験します。理論で学んだ知識が活きるため、理解の入口がつかみやすくなっています。
2年目(上期・下期):残り2科目を取得して合格
2年目の上期は残った「機械」または「電力」を受験します。
下期は「法規」に集中します。法規は暗記要素が多いため、試験の数ヶ月前から集中して取り組むと効果的です。
2年目の下期に法規を取得した時点で、4科目すべての合格が揃い、電験3種取得となります。
勉強を継続するためのコツ
モチベーションが下がったときの対処法

長期間の勉強では、必ずモチベーションが下がる時期がきます。そのときに役立ったのは以下の3つです。
① 合格後の自分をイメージする
電験3種を取得すると、転職・昇給・独立など、キャリアの選択肢が広がります。資格を取った後の具体的なイメージを持つことで、勉強への意欲が戻りやすくなります。
② 小さな目標を立てる
「今月は第3章まで終わらせる」「今週は過去問10問解く」など、達成感を得られる小さな目標を設定します。毎日の積み上げを実感することが継続の力になります。
③ 休む日を計画的に作る
週に1日は勉強しない休息日を作りましょう。毎日頑張り続けると、かえって長続きしません。計画的に休むことも、継続のための大切な戦略です。
スキマ時間に使えるおすすめの勉強方法
スキマ時間の勉強は「手軽に始められること」が重要です。
| ツール | 内容 | おすすめの場面 |
|---|---|---|
| 過去問アプリ | 一問一答形式でスマホで解ける | 通勤電車・昼休み |
| 公式集メモ | よく使う公式を1枚の紙にまとめる | 待ち時間・移動中 |
| 音声学習 | テキストを音声化して耳で聴く | 徒歩移動・家事中 |
まとめ
この記事では、社会人が仕事をしながら電験3種に合格するための具体的なスケジュールを紹介しました。
- 科目合格戦略を使う:一発全科目合格を狙わず、1回の試験で1〜2科目に集中する
- 1日のスケジュールは3段階:朝1時間のインプット・夜1〜2時間の復習と演習・スキマ時間の積み上げ
- 2年計画で確実に取得:年2回の試験を活かし、4回で4科目を取り切る
- 継続が最大の武器:小さな目標とスキマ時間の積み上げで、着実に実力をつける
忙しい社会人でも、正しい戦略と継続できる仕組みさえ作れば、電験3種は必ず取得できます。まずは理論の参考書を1冊手に入れて、今日から勉強を始めてみましょう。
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